“本田翼を振った男”が挑む、“勝つ”その先へ

interview

「人を合法的に殴れるって、最高じゃないですか?」

一瞬ギョッとするこの言葉に、あなたはどんな人物像を思い浮かべるだろう。

威圧的?乱暴?無鉄砲?

しかし、加藤 翔大(かとう しょうた)という男をほんの少しでも知れば、きっとそのイメージは裏切られる。

“曲がったことが嫌いな男”をつくったのは、規律に厳しい父と、黙々と家族を支えた母だった。
その背中は、幼い彼の中に「生き方」の軸を刻み込んだ。

名家の看板を背負いながらも非行に走り、少年院を経験。
それでも、拳ひとつで人生を切り拓き、今や格闘家としてだけでなく、実業家としても“勝ち続ける”男になった。

SNSでは「本田翼を振った男」「亀田興毅にスカウトされた過去」など数々の話題をさらいながら、実は誰よりも誠実で、誰よりも熱い魂を持っている。

「一匹狼」と呼ばれてきたその人生。
その背中に、あなたはきっと惹きつけられるはずだ。

“どう生きるか”は、自分で決めてきた

青森県つがる市。加藤 翔大はその地に生まれ、3人家族のひとり息子として育った。

父は厳格で、喧嘩で負けて帰れば相手の家へ連れていかれ、公園で勝つまで闘わせるような父親だった。
母は常に忙しく働きながらも、必ず家のことや行事には顔を出す。彼にとって、両親は「背中で生き方を教えてくれた存在」だった。

その反面、彼の心の内には「自由でありたい」という反発心もあった。
やがて非行に走り、少年院へ。だが、そこで出会った人々や出来事が、彼の人生を大きく揺さぶった。

例えば、ある時偶然関わることになったのが、のちに格闘家としても有名な亀田 興毅
啖呵を切って向かっていった翔大に、「お前、おもろいな」と声をかけたその瞬間から、「格闘技」というものが、彼の人生に浮かび上がった。

ボクシングに賭けた日々

少年院から出たあとのある日。
たまたま街で起きた喧嘩がきっかけで、亀田 興毅の親族とつながり、ボクシングを始めることになる。

格闘技未経験の状態から、わずか10ヶ月でプロデビュー。
異例のスピード出世だった。

デビュー戦では勝利を収め、なんと240枚のチケットを売り上げるほどの人気ぶり。
応援団は「翔大軍団」と呼ばれ、まさにスターのような登場だった。

だが、2戦目でまさかの敗北。
慢心と準備不足がもたらしたその一敗は、彼に深い挫折を刻んだ。

ボクシングから離れ、アルバイトを始めようと訪れたラーメン屋。
そのオーナーとの出会いが、彼の“第二の人生”を切り拓いていくことになる。

格闘技パーソナル、日本一の称号へ

「格闘技を通じて、人を変えられると気づいた」

そう語る彼は、複数事業を経営しているオーナー(前章で綴っているオーナー)からの後押しもあり“格闘技パーソナル”をスタートさせる。
わずか30万円の出資から始まった挑戦だった。

元々、未経験からプロになった自身の経験があるからこそ、誰にでも“伝えられる強さ”を持っていた。
彼が掲げたのは「日本一わかりやすく、日本一安い格闘技パーソナル」。

10回通えば大会に出られるほどの実力がつく本格派でありながら、価格は初心者にも優しい設定。
女性や未経験者にも人気で、会員になればグローブがもらえたり、合同トレーニングや会員限定の食事会(無料)など、楽しさとコミュニティが両立する仕組みも支持されている。

その結果、「顧客数日本一」の称号を得るまでに成長した。

人を惹きつける理由とは

彼は、どこにいても“自然と人が集まる存在”だ。

「気づいたら、まわりに人がいるんですよね」
「ギブして損したと思ったこと、マジでないっすね」

そう語る彼は、相手が誰であっても忖度せず、自分の意見を堂々と貫く。
SNSでも炎上を恐れず、“正しい”と思ったことはどんな形でも発信する。

それが時に賛否を呼ぼうとも、彼の“まっすぐさ”は変わらない。

弱者や女性、子ども、動物に対するまなざしも優しい。
裏表がなく、「信頼できる」と感じる人が、自然と彼のもとへ集まってくるのだ。

多彩な顔──料理、不動産、芸能、アパレルすべてを“自分の道”に

彼の武器は、拳だけではない。

かつて勤めていた割烹料理屋では、包丁すらろくに握れなかったにもかかわらず、
やがて大将に「戻ってきてくれ」と頭を下げられるほどの信頼を得るまでに。
彼が提案したメニューが実際に採用されるなど、その仕事ぶりは折り紙付きだ。

芸能活動でも、本田 翼との共演をはじめ『ぽかぽか』『最強スポーツ男子頂上決戦』など多くの番組に出演。
“格闘家”という枠にとらわれず、表現者としての顔も持ち合わせている。

THE STAR HEARTSのアパレルアイテムは、どれも「誰かの生きるきっかけになってほしい」という想いから生まれている。

ただ着るための服ではなく、様々なシーンで「闘う人の背中を押す」ためのメッセージが込められている。
商品販売すると、即完してしまうというくらいの人気ぶりだ。

現在は、不動産仲介も対応しているという。
身近な人にとって頼れる存在でありたいという想いから、事業の幅も着実に広がっている。

すべてを制するために

加藤 翔大の“生き様”がもっとも詰まっているのが、社名である「THE STAR HEARTS」だ。

この名前は、彼が人生で最も影響を受けたロックバンド「THE BLUE HEARTS」から取ったもの。
中学生の頃、人生に絶望し「いつ死んでもいい」とすら思っていた彼を音楽が救った。

今でも試合前には必ずTHE BLUE HEARTSの曲を聴き、心と身体を整えるという。
「命をつなぐ力をくれた存在だからこそ、少しでも多くの方へ希望を伝承していきたい」——それが、リスペクトから成る社名の由来だ。

現在、この「THE STAR HEARTS」を冠した小料理屋×バーの飲食事業も準備中。
THE BLUE HEARTSの音楽が流れる隠れ家的な空間で、仲間や初対面の人とも“本音”で語り合える場を創りたいと語る。

目指すのは、格闘技、芸能、アパレル、飲食、不動産——そのすべてのフィールドで“勝ち切る”男。

次に狙うのは、年末のRIZIN出場。
リングでも、リングの外でも、“すべてを制する男”としての物語は、今まさに加速している。

結びに

一匹狼として、静かに、そして確かに自分の道を歩んできた加藤 翔大。

その足取りには、泥くさくも美しい信念があり、周囲の仲間や応援者の心を惹きつけて離さない。

拳で魅せる。
言葉で伝える。
行動で証明する。

彼は今日も、自分の選んだステージで、すべてを懸けて戦い続けている。

その姿を目にしたとき、きっとあなたもこう思うだろう。

「この人を、応援してよかった」と。

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