――絹(sowa)が歩んだ、葛藤と再生の軌跡
一度は芸能界に立ち、長い闘病生活を経て――。
「絹(sowa)」として活動する彼女の人生は、表現と回復の連続だった。
“薬箱みたいな音楽を届けたい”
その奥深い願いとともに、彼女は今日も歌い続けている。
幼い頃から、感じすぎる世界にいた
愛知県みよし市で生まれ育った絹(sowa)は、母と兄、そして動物たちと暮らす家庭で育った。

感受性が豊かで、空気を読みすぎてしまう――そんな自分に、幼い頃から少し生きづらさを感じていた。
誰かに合わせることが“正しさ”だと思い込み、やがて「私は誰だろう」と問いかけながら、自分の居場所を探していく。
小学校では吹奏楽部、中学ではバスケ部で応援にまわり、高校ではダンス部と、常に何かに夢中になる姿があった。
15歳から地元・愛知で音楽活動を始め、18歳で『ラストヒロイン』に出演。

その後、20歳で上京し、芸能事務所に所属。21歳のときにはユニバーサルミュージックからメジャーリリースも経験した。

歌手活動の転機、そして闘病の日々
活動の幅が広がる一方で、25歳のとき「菊池病」を発症。リンパ節が腫れ、毎日38度近い熱が続く日々が約1年続いた。
ライブ活動ができない期間、彼女はTikTok LIVE配信に挑戦。画面越しにファンとつながる時間が、支えとなり、今では大切な居場所になっている。
26歳でライブ復帰を果たすも、翌年には声帯結節を患い、再び思うように歌えない日々に。
その最中に制作したのが「まばたき」だ。痛みと向き合いながらもレコーディングに挑戦し、28歳となった2025年1月には喉の手術を決行。

4月には復帰を果たし、再びステージに立っている。
*リハビリ中の様子をまとめた動画はこちらから
闘病中に制作した「まばたき」には、静かに寄り添い、そっと背中を押すような優しさが込められている。

「今日もよくやりきったね 頑張ったんだね すごいよ」
無理に「がんばれ」と言わず、聴く人をそっと肯定するような歌だ。
“薬箱みたいな音楽”を届けたい
痛みも、孤独も、寂しさも――。
それをうまく言葉にできないときこそ、絹(sowa)は歌にする。
彼女が自分の音楽を「薬箱みたいな存在」と表現するのには理由がある。
人には喜怒哀楽があって、嬉しいとき、悲しいとき、悔しいとき、元気が出ないとき――感情はいつも揺れ動く。
そんなさまざまな心の状態にそっと寄り添い、「気がついたらそばにいてくれる」。彼女の音楽には、そんな温かさがある。

「嬉しいことがあったらこの曲、落ち込んだときはこの曲……そんなふうに、私の歌を選んでくれたら嬉しい。私自身が誰かの“処方箋”になれたらいいなって思うんです」
絹(sowa)の音楽は、背中を押したり、そっと励ましたり、元気を分け与えたり――そのときどきで必要な感情に寄り添う“薬”のような存在でありたいという願いから生まれている。
「薬箱」を開けるように、自分に必要な曲を思い浮かべてもらえる。
そんなアーティストであることが、彼女が音楽を続ける理由だ。
クラウドファンディングでつかんだ、MV制作の夢
2025年、手術からの復帰と同時に挑戦したクラウドファンディングでは、目標を上回る約189万円を達成。
「まばたき」と「なつのおと」2本のMV制作が実現した。
映像ディレクター柴本 雄太氏とのタッグによる繊細な演出は大きな話題を呼び、支援者への感謝を込めたエンドロールなど、絹(sowa)の“つながりを大切にする姿勢”が多くの共感を集めた。
*参考文献:https://camp-fire.jp/projects/821657/view
さらに、「なつのおと」は2025年7月5日にデジタルリリースされ、MVも公開されている。

【Digital Release】https://linkco.re/nunbbM3x
【MUSIC VIDEO】https://youtu.be/E6mTAkvLmCw?si=cOgzi0F3Aq-IN1W5
夏の光や風景を感じさせる透明感のあるメロディが、聴く人の心をやさしくほどく一曲。「まばたき」がそっと寄り添う曲だとすれば、「なつのおと」は胸の奥にしまっていた懐かしい感情をそっと呼び覚ますような作品だ。最新曲だからこそ、今の絹(sowa)の想いがそのまま詰まっている。ぜひ耳を傾けてみてほしい。
小さな反抗心、そして自分らしさの確立

金髪やピアス、独自のファッション。
「褒められることが少なくて、自信がなかった」と語る彼女は、長い間“自分を好きになれない自分”と向き合ってきた。
心では泣いているのに、気づかないふりをして笑ったり、周りの期待に応えようと無理をしたり――。
他人の意見に流され、自分を大切にすることを後回しにしてきた過去があった。
そんな葛藤の中で生まれたのが、楽曲「I am me」。
「他人が決めた“正しさ”じゃなく、ありのままの自分で生きていいんだ」――そう自分自身に言い聞かせるように綴った曲だ。

絹(sowa)が歌う「I am me」は、ただの自己主張ではなく、“自分を大事にできなかった自分”を許し、これからは自分を認めてあげたいという願いが込められている。
同じように、自分を好きになれず苦しんでいる人に「大丈夫だよ」とそっと寄り添うメッセージでもある。
家族との距離、音楽でつながった心
空手をしていた兄のことが大好きだったが、子どもの頃はあまり仲が良くなかった。
けれど、大人になり音楽に夢中になり、自分を信じて突き進む彼女の姿を見て、兄の方から声をかけてくれるようになった。
――好きなことに一生懸命向き合う姿は、人の心を動かす力を持っている。
それは、友人や家族、職場の人との距離感に悩む人にとっても同じことだと思う。
自分が何かに打ち込むことで、やがて周りの人の心を動かせる――絹(sowa)の歩みは、そんな可能性を示している。

音楽は、そんな「心の距離」さえも繋げてくれる――彼女はそう信じている。
そして、2025年秋冬――初の東名阪ツアーへ
絹(sowa)の歩みは、さらに加速していく。
2025年秋、名古屋・大阪・東京をめぐる「Heart」ツアーがいよいよスタートする。
このステージは、ただ自分の痛みを乗り越えた先にあるものではない。
闘病中、クラウドファンディングで支えてくれた方、TikTok LIVEでのファンとの交流、そしてずっと応援を続けてくれた友人や家族――。
そのすべてがあってこそ実現する、絹(sowa)にとって“みんなでつくる特別なステージ”だ。
▷▶︎《名古屋公演》
日程:10/19(日)
チケット販売開始日:7/26(土)21:00~
チケット購入先:https://tiget.net/events/408578
▷▶︎《大阪公演》
日程:11/9(日)
チケット販売開始日:8/2(土)21:00〜
チケット購入先:https://tiget.net/events/411541
▷▶︎《東京公演》
日程:12/21(日)
チケット販売開始日:8/9(土)昼公演21:00〜/夜公演21:30〜
チケット購入先:https://tiget.net/events/411548

「一人ひとりに、心を込めて届けたい」――その言葉通り、彼女の歌はきっと、あなたの心にも静かに触れるはずだ。
最後に
「誰かに頼ることも大事だけど、自分の機嫌を取るのは自分」。
小さな楽しみを見つけながら、今日も“自分”を生きている絹(sowa)。
たとえ傷ついても、飾らなくても、何度でも立ち上がれる。
そんな姿を見て、あなたも少し、自分を許せるようになるかもしれない。
▼活動リンク
- Instagram:https://www.instagram.com/2828sowa/?hl=ja
- TikTok:https://www.tiktok.com/@2828sowa
- YouTube:https://youtube.com/@2828sowa
- Official Store:https://sowaofficial.stores.jp/
introductionjournal

コメント