人がチャレンジできる場所を全国に──株式会社エンクルーズ代表・福地 勇誠の挑戦

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「人がチャレンジできる場をつくり続けたい」──そう語るのは、株式会社エンクルーズ代表取締役・福地 勇誠(ふくち ゆうせい)さん。
福岡県太宰府市の山あいで育ち、九州大学工学部を卒業後、NTT西日本でエンジニアとしてキャリアを積む。

しかし、25歳のとき、一人のメンターとの出会いが人生を大きく変えた。

“挑戦を現実にする場づくり”を人生の使命とし、26歳で独立。現在はIT、教育、地域、店舗づくりなど、あらゆる領域で「挑戦の連鎖」を生み出している。

“場づくり”の原点

自然豊かな福岡県太宰府市。

山に囲まれた地で育った少年は、幼い頃から「人が集まる場所」に惹かれていた。
友人を集めては遊びを企画し、部活ではチームをまとめ、誰かが楽しめる環境をつくるのが好きだったという。

大学に進学してからは、その感覚が明確な形を取る。
九州大学在学中に学生団体を立ち上げ、糸島市のまちづくりに関わった。
地域の大人たちや行政と連携しながら、九州初の学生ビジネスコンテストを開催。
たった数人から始まった活動は、1年で100人を超えるコミュニティに成長した。

「自分たちの想いで人が動き、形になっていく。それがたまらなく嬉しかったですね。
あの時、“場づくり”の楽しさと可能性を知りました。」

その団体は、15年経った今も学生が挑戦を続ける場として存在している。
自分が作った“場”が世代を超えて受け継がれていることが、福地さんにとって何よりの誇りだ。

エンジニアとしての経験が、経営の土台になった

大学卒業後は、NTT西日本にエンジニアとして入社。

200人の同期の中で、現場を任されるほど信頼を得る存在に成長していった。
扱っていたのは、フレッツ光や無線Wi-Fiなど、インフラを支える重要な領域。

「システムを安定させるのが仕事でした。けれど、根本的には“人が快適に過ごすための仕組みづくり”なんですよね。そういったエンジニアの経験が、今の経営にもすごく活きています。」

堅実な職場環境の中で、給料も安定し、同世代より早く成果を上げていた。
それでも、心の奥にくすぶるものがあった。

「このまま会社員として安定して生きる人生も素敵だけど、それだけじゃ満たされない。
“挑戦できる環境を自分で作りたい”と、強く思うようになったんです。」

25歳、人生が動いた瞬間──「メンターとの出会い」

そんな時に出会ったのが、後に“人生を変える存在”となるメンターだった。
何気ない会話の中で、「挑戦するかどうかを決めるのは、いつも自分だよ」と言われた一言が心に刺さった。

「その瞬間、スイッチが入りました。
“挑戦をする人を増やしたいなら、まず自分が挑戦する側にならなきゃ”と。」

26歳で独立。会社員を辞め、周囲の理解を得ながらもリスクを取る決断をした。
「お金もない。時間もない。それでも、“自分の信じた道を行く”という感覚が心地よかったですね。」

起業初期──“挑戦”と“孤独”の中で見つけた覚悟

起業直後は、決して華やかではなかった。
寝る間も惜しんで働き、アルバイトで生活費を稼ぎながら事業の準備を進めた。
スティックパンを2日に分けて食べ、深夜の倉庫で汗を流した日々。

それでも、心は折れなかった。
「同期が飲みに行っている間、僕は誰かに会いに行っていました。
未来を変えたければ、今の時間の使い方を変えないといけないと思って。」

孤独の中で、「努力は誰かに見せるものではなく、未来に報われるもの」だと知ったという。

支援した3,600人の中に見えた“挑戦の変化”

独立してから10年以上。
福地さんはこれまで、延べ3,600人のキャリア相談・支援を行ってきた。
特に20代の若者が多く、彼らの“価値観の変化”を身近に感じているという

「昔は“稼ぎたい”“出世したい”という野心が多かったけど、
今は“好きなことを仕事にしたい”“親孝行したい”という子が増えています。
でも僕は、野心がある子が好きなんです。
どんな時代でも“上を目指す心”が、挑戦を生むと思うから。」

彼は相談者に現実を隠さない。
寝る時間を削って学び、努力を続けることのリアルを伝える。

「優しい言葉よりも、“挑戦する姿勢”で背中を見せたい。」

そんな想いが、多くの若者の心を動かしてきた。

信頼の絆

福地さんには、今も胸に残っている出来事がある。
大学時代の後輩の一人が、福地さんの生き方に強く心を動かされたのだ。

当時の福地さんは、挑戦や生き方にまっすぐ向き合い、自分の言葉で未来を描いていた。
その姿や言葉に影響を受けた後輩が、こう口にした。

「勇誠さんが言うのであれば、僕もついていきます。」

そう言って、彼は勤めていた会社を辞める決断をした。
あまりに突然のことで驚いたというが、福地さんはその責任を感じ、
「自分がきっかけを作った以上、彼を放っておけない」と、しばらくの間、共同生活をすることに。

その時間の中で、互いに“言葉よりも行動で示す”という信頼の形が生まれていった。
「行動で見せてくれる人だからこそ、自分も結果で返したい」と思えた。
そしてその想いが、二人の間に揺るぎない絆を築いていった。

「“信頼”は言葉ではなく、行動で築くもの。
僕の挑戦に賭けてくれる人がいる。だからこそ、僕も全力で応えたいんです。」

それから4年経った今でも、その後輩とはビジネスパートナーとして互いを支え合っている。
“信頼の絆”──それは福地さんにとって、何よりのモチベーションであり、人生を前へと進める力そのものだ。

“場づくり”の現在地──techMeetとエンクルーズの挑戦

現在、福地さんはIT業界の交流会「techMeet」の幹事を務めている。
毎月登壇を続け、出版やIT、PRなど多分野でボランティア活動を展開。
ここで出会う若者たちとの対話から、常に新しいプロジェクトが生まれている。

「挑戦する人が集まる場所には、自然とエネルギーが生まれます。
僕はその“きっかけ”をデザインするのが役目なんです。」

株式会社エンクルーズも、まさにその延長線上にあるといっても過言ではない。
ITコンサル、出版プロデュース、飲食支援、不動産営業代行──
分野は違えど、彼の挑戦する軸はいつも“挑戦する人にチャンスを”という共通の想いだ。

「美」と「発酵」──身体の内側からサポートへ

今後、福地さんは新たな挑戦として、美容サロンと発酵食品を扱う店舗を出店予定だ。
テーマは、「人の内側も、外側も綺麗に」。

「身体は食べるものでできています。
食を通して健康を届けたいし、何を選んでいいかわからない人に、プロが厳選した“本当に良いもの”を届けたい。」

店舗は“誰でも挑戦できる場”という理念のもと、小売店型の仕組みを採用。
特別な資格や年齢に関係なく、再現性のあるビジネスモデルとして展開する。

「必要とされる商品を扱い、喜ばれながらお店を育てていく──
そんな温かい場所にしたいんです。」

この事業の背景には、“挑戦”を支える仕組みを形にしたいという想いがある。
健康や美を通じて、人が自信を取り戻し、また次の挑戦へとつながる。
福地さんの言葉通り、ここにも“場づくり”の精神が息づいている。

「挑戦の連鎖」を全国へ──誠実さが導く未来

全国展開を見据え、福地さんが次に動くのは、自身と深く関わりのある3つの都市──東京・大阪・福岡。
それぞれに築いてきたご縁とコミュニティを活かしながら、“挑戦が生まれる場”を全国に広げていく。

とくに、学生時代にまちづくりに携わった福岡県糸島市には特別な想いがある。

「糸島は僕の挑戦の原点です。
地域全体で若者を応援する流れがある。行政とも組んで、挑戦のモデルケースを作りたいと思っています。」

そんな未来へ向けた歩みを支えているのが、福地さんの“誠実さと継続力”だ。
仲間や奥さまからも、「どんな時もコツコツ努力を欠かさない人」と評される。

朝は読書で思考を整理し、夜は一日の振り返りノートを欠かさない。
「毎日が挑戦の連続。だからこそ、“昨日より少し成長できたか”を意識して生きています。」

コーヒーを片手に街を歩きながら考えを巡らせる時間も、福地さんにとって大切なひとときだ。

「僕が挑戦する理由は、自分のためだけじゃありません。
挑戦する姿を見せることで、誰かの勇気になれるから。」

挑戦を仕組みに変え、仲間と共に広げていく。
それが、福地 勇誠という人間の在り方なのだ。

誠実に、コツコツと、挑戦を重ねる男。
その挑戦がまた、誰かの新しい一歩を生み出していく。

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